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上海のホロ苦い思い出…

上海・南京東路

今から3年ほど前のこと。
出張で上海を訪れていた僕は、
たった1日だけオフが出来たので、
とりあえず街を散策することにした。

上海にいるとはいえ、ホテルと取引先の往復ばかりだったので、
豫園や浦東、外灘などの街並みがとても新鮮で、
目に映る景色にすっかり心を奪われていた。

多くの人でごった返す南京東路を散策していたところ、
楊千霈のような雰囲気を持った一人の女性(以下、勝手に「楊小姐」)が声をかけてきた。

(※ 以下、文字化けを防ぐために繁体字を使用)

楊小姐:「你好。你是日本人嗎?」
  (こんにちは、あなたは日本人ですか?)


僕:「對啊」
  (そうだよ)

かわいい女性だったけど面倒だと思ったんで、
とりあえず不機嫌っぽくそう答え、僕はその場を去ろうとした。
すると、楊小姐はなおも僕に食い下がってきた。


楊小姐:「我現在學日文。有很多不懂的地方。請你看看吧」
  (日本語を勉強しているけど、分からないところが多いので、見てもらえますか)


僕が上海に住んでいるならまだしも、4日後には日本に戻る身だから、
親しくなったところで仕方がない、そう思った僕は「對不起」(ごめんなさい)と告げ、
彼女に背を向けて歩き始めた。

すると楊小姐は、僕のあとをピッタリ付いて歩いてきた。
歩きながらも「十分鐘就好」(10分でいいから)と言い続ける楊小姐。
そこまで言うんだから、きっと何かあるんだろう…。
かといって、もちろん簡単に信用するわけにはいかない。
そう思った僕は、とりあえず立ち止まってこう言った。


僕:「好。下午五點我在外灘有一個約會、所以三十分鐘的話沒問題」
 (OK、5時から外灘で約束があるから、30分だったら大丈夫だよ)


30分くらいだったら、騙されたとしても大したことにならないだろう。
僕はそんな軽い気持ちで、結局引き受けることにしてしまった。

それが、後に大変なことになるとも知らずに…
それを聞いた楊小姐は嬉しそうな笑みを浮かべ、
南京東路に面した百貨店の中にある、とあるカフェへと僕を連れて行った。

ビルの7階くらいにある、薄暗いお店。
せっかく表通りにスタバとかマックがあるんだから、
そういう店にしてくれよと思いながらも、言い出せない僕。

「まあいざとなれば、走って逃げればいいか」
お茶代だけで、現地のカワイイ女性と会話出来るんだから、
ある意味お得かもしれない。
そんなスケベ心もあって、30分だけ楊小姐との会話を楽しむことにした。

彼女が注文したアイスコーヒーとスイカが来て、おしゃべり開始。
「日本語で分からないところがある」と言われたものの、
彼女の日本語レベルは「コニチワ、オイシイ」レベルの超初級。
問題集や作文を見せてもらう訳でもなく、
こちらが先生役になって教えるわけでもなく、
ただ単に中国語と日本語、さらには筆談を交えて話しただけだった。
(この時点で気付けよ…)

とりあえず予定の時間が来たので、
お会計をすると、
アイスコーヒー2杯とスイカ一皿で200元!
さっき食べた牛肉麺が10元(150円)だったのに比べると、とんでもない数字。
「ゼロ1個、違うんじゃないの」
そう思いながらも、楊小姐の見てる前なので、
文句を言わずにサラリと払って、カッコいい男を演出(←アホ)


ただ、30分も話せば多少は仲良くなってしまうもの。
「10月に東京に行く」と言われれば「案内するよ」と答え、
携帯番号(僕は現地レンタルのもの)を交換して、そのまま南京東路でお別れ。
変なカフェに連れて行かれたけど、素直ないい人だったなと思いながら、
誰とも約束をしていない外灘(しかも本日2度目)へと向かった。

適当に散策を切り上げてホテルに戻ると、さっそく楊小姐からの電話が。
内容は、今日のお礼と上海滞在中にもう一度会えないかというものだった。


楊小姐:「我想介紹一下很好吃的餐廳」
  (とっても美味しいレストランを紹介したいの)



上海っ子にそう言われたら、断るわけにはいかない。
もはや彼女に対する警戒心なんてなくなっていた僕は、
あっさりと翌日の食事をOKしてしまった。

そして迎えた翌日の夜。
前日よりもおめかしした楊小姐を見て、
僕は思わず胸が高まってしまう。

彼女が連れて行ったのは、地元の人でごった返す中華料理店。
「この店じゃ、そんなに高いこともないだろう」
来る前は一瞬、昨日の悪夢がよぎったが、
メニューにも値段が書いてあったので、ちょっと安心する。

有名店らしく値段は上海の相場よりもちょっと高め。
「でも、二人だから高くても200元(3000円)くらいだろう」
そう思いながら、メニューを見る。

すると楊小姐、「ここは私にまかせて」といいながら、いろんな品物を注文。
店員との会話は上海語なので、完全に聞き取れない…

それからしばらくすると、円卓の上はとんでもないことに。
川魚に上海蟹、唐揚げに回鍋肉、スープに海鮮麺、そしてまたスイカ…
二人分とは思えない分量に思わず絶句。

隣の円卓の少年が、そんな僕らを見て大ハシャギ☆

「まあ、これでも5000円くらいだろう」
日本の高級中華料理店に行ったつもりで、ヤケ食いする僕。
苦しくなってインターバルを取る僕に、「アーン」をしてくる楊小姐。
こいつ、いったい何考えてるんだろう…
2時間ぐらい雑談しながら食べたものの、やはり半分近く残してしまった。。

そして会計をしてもらうと、なんと800元!!

まさか12000円もするなんて…
出された料理の値段を計算しながら食べてたけど、
メニューの合計と比べると2倍くらいの開きがある。

納得できないと思いながらも、文句を言わずに支払い、
楊小姐と店を出ると、

そこには偶然にも彼女の友人の姿が!


小柄でカワイイ楊小姐とは対照的で、こちらは長身で活発な林志玲という感じ(以下、勝手に「林小姐」)

楊小姐が僕のことを「日本の友だち」と紹介。
それを聞いた林小姐は、僕の顔をマジマジと見ながら一言。


林小姐:「你很帥! 很像木村拓哉呀!!」
  (カッコいい! キムタクに似てるよね!!)


当然お世辞と分かっているものの、

生まれて初めて耳にする言葉に、
思わず舞い上がってしまう僕。



すっかり心を乱されてしまい、
林小姐の「一緒にカラオケ行かな〜い」という誘いにも、
あっさり乗ってしまうハメに。

「南京東路のビッグエコーに行くのかな」と思っていたら、
いきなりタクシーに乗せられ、外灘の路地を入った妖しいネオンの店に到着。
二人の小姐に導かれてドアを開けると、
そこにはセクシーなドレスを着た小姐たちが花道を作ってお出迎え。

客もほとんどおらず、いかがわしいムードがプンプン漂っている…。
林小姐が部屋を頼むと「小さい部屋は満室です」と言われ、
通されたのは、30人くらいが入る特大パーティールーム。
「なんぼ取られるんやろ…」
一気にテンションが下がった僕は、さらにメニューを見て愕然とする。


カクテル100元(1500円)〜
フルーツ200元(3000円)〜
瓶ビール80元(1200円)など



彼女たちが150元(2250円)のカクテルやフルーツ、おつまみなどを頼むのを尻目に、
僕は一番安い瓶ビールでささやかに抵抗。
しかも出てきたフルーツはまたしてもスイカ!
昨日からスイカばかりで飽きてしまっている僕に対して、
楊小姐と林小姐は、またしても「アーン」をしてくる。

確実に酒とツマミだけで1万円を超えてしまったので、
ヤケクソになった僕は、酒を飲みながら本気で熱唱♪

約1時間半、歌ったあとで衝撃のお会計。
小さな紙切れに書いてあった数字は
「2000元(約30000円)」


当時の上海の労働者の1ヶ月の平均給与とほぼ同額を、
たった1時間半のカラオケで取られるとは…

散々お金を使わされたので、
財布の中には、そんな現金入ってません。

もはや、ゲームオーバーです。

メチャメチャいかがわしい店で、泣く泣くカードを切るハメになるなんて。

そんな人の気も知らずに、楊小姐と林小姐は超ノリノリで、
「もう1軒行こー!」と大ハシャギ。

次行ったら、破産するのは間違いない

僕は彼女たちに別れを告げ、
逃げるようにしてタクシーに乗り込み、ホテルへと戻った。

ベッドに転がりながら、この2日間の出来事を思い返してみる。
結局、カフェも中華料理店もカラオケバーも、みんな楊小姐のグルで、
あとでキックバックか何かをもらったのかもしれない。

仮に彼女の取り分が20%だとすると800元(12000円)
平均賃金の三分の一をたった2日で稼いだワケだから、
きっと彼女にとってもオイシイ仕事なんだろう。

楊小姐が林小姐に僕のことを「友だち」だと紹介したとき、
ちょっと嬉しく思ってしまった自分が情けなかった。

苛立ちと切なさで胸が詰まりそうになった僕は、
コンビニで手持ちの金をはたいて5元(75円)の缶ビールを買い、
それを一気に喉の奥へと流し込んだ。。。

at 05:27, shun2007,

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